総合型選抜入試では、「自分の実現したいこと」と「大学が求める人材（アドミッション・ポリシー）」とを合致させることが合格への鍵です。また、他の受験生との差別化を図るためには、自身の夢や目標に対する熱意をどれだけ効果的に表現できるかが極めて重要になります。
具体的なエピソードや体験を交えることで、あなたの情熱が紙の上から伝わるようにしましょう。また、その過程で得た学びや成長も強調することで、ただの活動の羅列ではなく、あなたの内面的な成長と未来への展望をアピールできます。この情熱の証となるのが、あなたの活動実績や志望理由書の内容です。

活動実績は数ではなく、活動から何を学び、どのように成長したかが大切

活動実績は、あなたがこれまでに参加した学外活動、ボランティア、部活動、研究プロジェクトなど、あなたの興味や情熱が反映されたもの全てを含みます。重要なのは、ただ多くの活動に参加したという事実よりも、それぞれの活動から何を学び、どのように成長したか、そしてそれが将来の目標や大学で学びたいことにどのように結びつくのかを示すことです。具体的な経験やそれによる学びを詳細に述べることで、単なる活動の列挙ではなく、あなたの人となりや価値観を表現することができます。

志望理由書は具体的な目標と熱意を示すことがアピールにつながる

志望理由書では、なぜその大学、その学部を選んだのか、そして大学に入学して何を成し遂げたいのかを明確に記述します。ここで大切なのは、自分の「実現したいこと」と大学が求める人材（アドミッション・ポリシー）がどのように一致するかを具体的に示すことです。また、自分の経験や活動実績が、将来の目標を達成するためにどのように役立つのかを関連づけて説明することが重要です。これにより、ただ大学に入学したいという願望ではなく、具体的な目標と熱意を持ってその大学で学び、貢献したいと考えていることをアピールできます。

総合型選抜入試では、あなた自身の個性、熱意、目標に対する真摯な姿勢が評価されます。活動実績と志望理由書を通じて、あなたの「実現したいこと」と「大学が求める人材」がどのように一致するのかを明確に示し、差別化されたアピールを行いましょう。

総合型選抜合格の鍵早期準備の重要性と戦略的アプローチ

総合型選抜入試は、単に知識を問うだけでなく、学生一人ひとりの総合的な能力や個性、将来に対する熱意を評価する入試方式です。この入試では、一次試験の書類審査で自己PRを含めた様々な活動報告や事前課題を通して、そして二次試験での小論文や面接、グループディスカッションなどを用いて、受験生の多面的な魅力を見極めます。これらすべての準備には、綿密な計画と時間が必要です。そこで重要なのが、準備を早期から開始すること。早期準備により、深い自己分析を行い、活動実績を積み重ね、試験要素への対策を練ることが、総合型選抜での成功への最短距離となります。

一次試験：事前に準備するもの

一次試験では、主に書類による審査が行われます。この段階で提出する書類には、以下のものがあります。

• 志望理由書：自分がその大学や学部を志望する理由を明確に記述します。自分の興味や将来の目標、そのためにその大学で学びたい理由などを具体的に書きましょう。
• 活動報告書：これまでに参加した学外活動、ボランティア、部活動、研究プロジェクトなどの学外活動の報告書です。どのような役割を果たし、何を学んだかを記載します。
• 事前課題：大学から出される特定のテーマに基づいて作成するレポートや研究計画書などです。大学側が提示する課題に対し、自分の考えを深く掘り下げて答えます。

二次試験：試験会場で実力を発揮するもの

二次試験では、学力試験や個人の資質、コミュニケーション能力などを直接評価します。

• 小論文：与えられたテーマに基づいて自分の意見や考察を書きます。論理的思考力や表現力が問われる試験です。
• 面接：個人の性格や適性、教育に対する姿勢などを評価するための面接です。自己PRや志望動機、活動報告に基づく質問に答えます。
• グループディスカッション：複数の受験生が一つのテーマについて討論します。協調性やリーダーシップ、論理的な議論ができるかが評価されます。
• プレゼンテーション：自分の研究やプロジェクト、アイデアなどについてプレゼンテーションを行います。発表技術やアイデアの独創性、プロジェクトの実行力が評価されます。

早期の準備が合格の鍵

当たり前ですが、総合型選抜入試への準備は、早期から始めるほど有利に働きます。特に、一次試験の書類審査においては、自身の性格や過去の活動を詳細に記述する必要があり、これを丁寧かつ具体的に完成させるには時間が必要です。さらに、二次試験の小論文や面接、グループディスカッション等では、日常的な準備と練習が欠かせません。これらの対策には、短期間では足りず、長期間にわたる準備が求められます。

また、総合型選抜では、自己理解とその効果的な伝達能力が重要視されます。自分の興味、熱意、将来の目標を明確にするためには、自己分析に時間を割くことが必須です。このプロセスを通じて、自分の強みや弱み、関心のある分野、将来の展望を深掘りし、それをどう表現するかを検討することが重要です。

活動実績の積み重ねも大切です。高校生活の初期から、学外活動やボランティア、研究プロジェクトへの積極的な参加を通じて、書類審査や面接で語ることができる豊かな経験を集めましょう。これらの活動は自己成長にも繋がり、総合型選抜入試で評価される要素を増やします。

総合型選抜入試の準備は短期間で行えるものではありません。出願の数ヶ月前ではなく、可能な限り早くからの取り組みが、合格への確実な道と言えます。